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大杉漣さん急死 注1 急性心不全??

スポニチ記事一部抜粋

大杉さんが20日も同ドラマに参加している様子を取材。いつもと変わらない様子だった。収録後に松重豊(55)ら共演者と夕食を共にし、ホテルの自室に戻ったところで腹痛に襲われた。注釈腹痛→胸痛の放散痛の可能性

 出演者はグループLINEでつながっており、それを利用して大杉さんは「具合が悪い」と訴えた。異変に気付いた松重がタクシーで千葉県内の病院に連れて行った。※手厚い治療が施されたが、容体は好転せず、臨終は松重の知らせを受けて病室に駆けつけた光石研(56)、田口トモロヲ(60)、遠藤憲一(56)がみとった。

※手厚い治療とは、CPRと言う心肺蘇生及びエピネフリンやドブタミンの投与

急性心不全とは

急性心不全という病気はない。急性心筋梗塞ならば可能性としてはあるのだが、その状態になる前に必ず、狭心痛を感じることが非常に多い。狭心痛とは、心臓の重要な血管である冠状動脈やその支線に、血液の塊(血栓)や脂肪(プラーク)が詰まりかけている状態を示す。注.完全閉塞ではない

即ち、直前まで持病もなく健康体であった状態から、急激に致死性心不全になることは、大変稀だということ。急性心不全の流れとしては、先程の冠状動脈が完全閉塞すると、心臓の筋肉(心筋)に酸素・カリウム・カルシウム・電解質が供給されず、心筋が壊死をしていく。症状を訴えてから1時間以内で壊死が急速に進み、心停止を起こす。

大杉氏はLINEで「具合が悪い」と訴えていることから、この時に狭心痛と不整脈を感じていたものと推測される。この時点で「タクシーで・・」とあるが、とんでもなく、早急に救急車での搬送をしなくてはならない状態だったはず。その理由は、狭心痛から心筋梗塞に移行するまでわずか数分であり、搬送中にVFと言う心室細動(致死的不整脈)により死亡するからである。

おそらく病院到着時には、心肺停止(CPA)であり、少なくとも10分以上経過していたと思われることから、懸命な心肺蘇生(CPR)を行ったが、脳虚血により「脳死」状態では、すでに手の施しようがない。大変残念であり、大杉氏のご冥福をお祈りします。

皆さんに考えていただきたいこと

医学では、心肺停止での死亡を「心不全」と称しているが、死因不詳や自殺でも「心不全」と位置づけている。しかし、この心不全は必ずしも病気の名称ではなく、病態を表した言葉であること。心不全には急性心不全慢性心不全があり、前者は「心筋梗塞や致死的不整脈」後者は「拡張・肥大型心筋症」とに別れる。

少なくとも、病歴がなく直前まで健康状態であった者が、いきなり(1時間以内)に心疾患で死亡することは大変稀である。

通常では、狭心症を長く患っており、その過程で心筋梗塞に移行し、心筋壊死から来る致死的不整脈(VT・VF)で心肺停止するのである。この時点で「心肺蘇生」、即ち心臓マッサージやAED処置を施しておれば、脳虚血による「脳死」は避けられ、死亡率も低くなる。

最後に考えてほしい事のひとつとして、極力考えたくはないのだが、放射性セシウム137と言う原子は、心臓の筋肉に蓄積する性質があり、被爆した量ではなく時間により心筋を損傷することがわかっている。3.11福一原発事故と関連付けたくはないのだが、無視もできないことは、事故から7年後の今、国民が正しい知識の元考えていかなくてはならない課題のひとつでもあると締め括ります。

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